食器棚の選び方

〜キッチンかダイニングか
キッチンなら機能性
食器棚は、ダイニングにおく食器の収納がメインの食器棚(カップボード)と、キッチンで調理器具まで収納できる食器棚(キッチンボード)があります。
キッチンにおくなら使い勝手や機能性を重視したいところ。必要なものをとり出しやすく収納できるものが便利です。電子レンジや炊飯器などが置けるスライド式の棚がついたタイプなら、使わないときにすっきりと片づいて助かります。
ダイニングなら雰囲気
ダイニング側におくなら食器やカトラリーの収納中心で、ダイニングの雰囲気をそこなわないものを選びたいところ。テーブルやチェアとの相性も意識しましょう。
〜どれだけ収納したい?
どのくらいの収納スペースが必要かは、食器棚を選ぶうえでとても大切です。収納したい食器類がしっかりと収められる寸法の食器棚を確保しましょう。
食器と調理器をチェック
大皿、中皿、茶碗、ティーカップなど、お手持ちの食器を忘れずにチェックしましょう。種類が多くて意外と場所を取るのが炊飯器、コーヒーメーカーやミキサーなどの家電調理機器です。いちばん大きなお皿を収納する奥行があるかなども重要なチェックポイントです。
内寸がポイント
収納力をチェックするには、「内寸」を把握する必要があります。商品によっては、内寸が表示されていない場合もあるので、注意して下さい。
〜スペースにしっかりと納める
レイアウトを分析
室内のスペースの大きさによって、設置できる食器棚のサイズが決まってきます。適切な外寸の食器棚を選びましょう。それから、利用する人の手が届きやすい高さの食器棚を選ぶことも大切です。
キッチンのレイアウトを分析したうえで、家族の生活スタイルや料理の習慣などを考慮して、適切なサイズを選びましょう。
〜いろいろ入る棚、強い棚
びん類も入る高さ
食器は、大きさや高さがまちまちですし、びんのようなものまであります。棚が低いと、びん類が入らないこともあります。びん類だけでなく、瀬戸物類もかなりかさばりますから、棚の高さや幅をよくチェックしましょう。
棚は可動式
食器棚の棚板は、高さが調節できて、自由に組み合わせられると使いやすいです。高さがムダなく仕切れる可動式の棚板があれば、高いモノも入るように調節できるから安心です。
たわみに注意
棚板の間口が90p以上になると、重さによる「たわみ」が心配です。重いものをのせる棚は、棚板が厚いほうがいいでしょう。
棚板の安定性
ムラやふしがないか、また棚板がきちんと安定しているかなどもポイントです。棚板の取りはずしのできるものは、掃除がかんたんです。ガラス戸なども、はずせるものがよいでしょう。
〜場所や好みにあった扉のタイプを
開き戸と引き戸
食器棚の扉には、大きく分けて「開き戸」と「引き戸」の2種類があります。洋家具に多くみられる開き戸は、開閉にスペースを必要としますが、全開できてひと目で見渡せるのが魅力。これに対して、和家具に多くみられる引き戸は、全開することができませんが、スペースを必要としないというメリットがあります。どちらも一長一短なので、置き場所の条件や好みに合わせて選ぶといいでしょう。
観音開き
両開き戸は、観音開きとも呼ばれ、開口部を広く取ることができるため、中に収納したモノの全体をすぐに掌握することができます。
開き戸の場合、扉を半開きにしたときに止まるものがいいでしょう。開いてくるものは、蝶番(ちょうつがい)が弱いです。扉の開閉が軽いタッチで行えるのがベターです。
オープンスタイル
扉がないオープンスタイルの収納は、調味料や鍋、ザルなど使用頻度の高いものを収納するのに向いています。一方、丸見えになってしまうことや、中に入れているモノがホコリなどで汚れやすいというデメリットもあります。
〜スムーズな引き出しで出し入れがラクに
整理整頓が苦手な人も安心
最近人気が出てきているのが引き出し収納の食器棚。引き出しをひっぱり出せば、中に入れているものが一目で分かり、出し入れも簡単です。
ただし、開閉のためにスペースが必要で、通路幅が狭いキッチンでは注意しましょう。
整理整頓が苦手な人は引き出しタイプの食器棚がいいとされています。
引き出しは丈夫さがポイント
目にふれやすい前面や側面には厚い板を使っていても、後板や床板に薄いものを使っている引き出しもあるので、注意が必要です。底板が厚いかどうかは、ほこりや防湿にも関係します。また引き出しの裏の方まできれいに仕上げしてあるものは、全体のつくりもしっかりし、丁寧にできていると思ってよいでしょう。幅が広い引き出しは、ガイドレールつきだと、スムーズに引き出せて安心です。
取っ手のつかみやすさ
引き出しの取っ手は、突き出たもの、くぼんだものなど様々です。力を入れずに簡単に開けられるのが望ましいです。つかみやすさも大切です。
ストッパーは必須
引き出しのすべりがよすぎてうっかり引き出しが抜け落ちて、中にはいっていたものがガチャンなどということのないように、引き出しの奥にストッパー(すべり止め)のついたものもあります。
〜調理道具を「一目瞭然」に
ワゴンタイプが便利
どのような食器が並んでいるのかが外から一目で分かる食器棚は便利です。
何もかも中にしまい込むのでなく、ワゴンタイプのように外に見えるようにしておく食器棚を選ぶことも検討するといいでしょう。とくに、頻繁に使う調理道具を見える場所に出しておくと便利です。収納場所が一目瞭然だと、家族やお客さんにとっても使いやすいです。
汚れも見やすく
油や水ハネなどで汚れやすい場所なので、汚れを見つけやすいと、掃除もしっかりできるので便利です。
〜転倒防止金具で災害に備える
上下2段はフック金具で固定
地震のときなどに倒れにくい食器棚を選ぶことは、たいへん重要です。背の高いものは、転倒防止金具がついているか、または自分でつけられるかをチェックしておきましょう。とくに子供やお年寄りがいる家庭は、安全対策は極めて重要となります。上下2段になっているものは、フック金具などで上下がきちんと固定できるかどうか、確認しましょう。
上には突っ張り金具
上につっぱり金具がついている食器棚は地震対策の面でベター。天井に固定するタイプのほか、キッチンのカウンターの下に置いて、カウンターにぴったりと固定することができる食器棚もあります。
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